100年前の貴重なネジがが見つかりました

100年前の貴重なネジがが見つかりました

[カテゴリ] 市木木綿
[更新日] 2024/12/20
こんにちは、三重県伝統工芸品市木木綿織元、向井ふとん店の向井浩高です。

先日、市木木綿を織っている時に突然「ガタン」という音っとともに織機が止まってしまいました。
なにが原因かと調べてみると、緯糸が出てくるシャトルの動きを調整する部分が外れていました。
これがないと、シャトルが上手く動かず市木木綿を織ることができません。
もう一度取り付けようとしたところ、ネジの先が摩耗していて取り付けができません。

私の使っている須山式力織機は約100年前に作られた物で、もちろん製造していた工場もなくスペアの部品もありません。
三重県伝統工芸品市木木綿力100年前の織機 向井ふとん店
とりあえずネジ一本のことなので、ホームセンターに行けばどうにかなるかと、行ってみたところちょうどいいサイズのネジがなく、製造もしていないとのことでした。
困りました、それまで調子よく動いてくれていたのにネジ一本のことですがこれでは織機を動かせません。

そうしたところ、私の織工場の裏にある今は使われていない市木木綿の織工場の事を、思い出しました。
その織工場は、10年ほど前に廃業されて今では屋根も崩れかけていますが、私の使っているのと同じ須山式力織機があります。
三重県伝統工芸品市木木綿100年前の力織機 向井ふとん店
持ち主の方から、「なにかあったら部品をとってもいいよ」と言っていただいていたので、もしやと思い行ってきました。

そうしたところ、「ありました」
三重県伝統工芸品市木木綿100年前の力織機 向井ふとん店

外して、私の織機に取り付けたところピッタリです。
大袈裟ですが九死に一生を得た感じです。

市木木綿を織るには、この力織機がなければできません。
改めて、この力織機のありがたさを感じました。
古の市木の方々から受け継がれてきた力織機をこれからも大事に使っていきたいと思います。





 
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